January 11, 2017

「La La Land」、日本公開までビデオ・クリップでお楽しみを!

1月8日の「ゴールデングローブ賞」で7冠を獲得した「La La Land」。これから2月26日のアカデミー賞までに開催される数々の映画賞も総なめにしそうな勢いですね。
日本公開の2月24日まで、日本の皆さんはさぞ待ち遠しいことと思いますので、こちらのビデオ・クリップでお楽しみください。歌もダンスも吹き替えなし!「ゴールデン・グローブ賞」では、作曲賞と主題歌賞も受賞しました。つい何度も見てしまって、メロディーが頭から離れません ~♪~

A Lovely Night



グリフィス・パークでのダンス・シーン。朝焼けが出てるほんの一瞬で撮影しなきゃで、きっとプレッシャーもあったはずですが、歌もタップ・ダンスも息ピッタリ。二人とも3ヶ月間ダンスと歌の特訓を受けた成果が出ていますね。お見事!


Someone In the Crowd


セクシーなダンサーたちによるプールサイドでのキレッキレのダンス、豪華客船が舞台のブロードウェイ・ミュージカル「Anything Goes」をイメージした水兵さんたちとエマ・ストーンのダンス・シーンなど、とにかく楽しくてテンポ良くて最高の仕上がりです。


「ミュージカル映画は好きじゃない」という方も、この映画はぜひトライしていただきたい。というのは、既成のミュージカルやミュージカル映画にある”わざとらしさ”がないんです。主演のライアン・ゴズリングとエマ・ストーンは本物の恋人同士のように見えてしまいます。

今日も読んでいただき、ありがとうございます。





January 10, 2017

ゴールデングローブ賞2017(つづき) 

ゴールデン・グローブ賞の授賞式から一夜明けました。ゴールデン・グローブ賞は1944年、第二次世界大戦中に始まった賞で、途中2008年に脚本家のストライキで授賞式がおこなれなかった年もありましたが、今年で74回目を迎えました。
投票は、ハリウッド外国人映画記者協会(Hollywood Foreifn Press Association)の会員により行われ、今年は80名と聞いています。うち日本人記者は3名で、成田陽子さん、中島由紀子さん、小西未来さんが投票権を持っています。

今年の授賞式、ホストは「Tonight Show」のホストで芸達者なJimmy Fallon。オープニングは「La La Land」のパロディーで、渋滞中のリムジンからニコール・キッドマンやエイミー・アダムスが降りてきて踊りだします。なんと豪華なキャスティング!


Golden Globes Opening




このビデオの後 Jimmy Fallon は会場へ入り、満席のオーディエンス(それもみなセレブ)の前で喋り始めるのですが、なんとプロンプター(電子カンペ)が故障。それでも、「じゃあ、モノマネでもするか~」と去年のアカデミー賞でMCを務めたクリス・ロックのモノマネをしたり、即興のモノローグで乗り切ります。並みの司会者なら顔面蒼白になりそうなシチュエーションですが、さすが多才なJimmy Fallon。

*Jimmy Fallon が現在ホストを務める「Tonight Show」は、毎回豪華ゲストが登場するNBCの平日深夜のトーク番組です。収録には観客を迎え、日本でいうと「笑っていいとも」のノリの人気番組です。放送が始まったのは1954年という長寿番組。

そして、結果が発表されていきました。こちらが結果です。
だいたい予想通りでしたが、意外だったのが、映画のドラマ部門の「主演女優賞」で、フランス人女優の Isabelle Huppert(イザベル・ユペール)、作品は「ELLE」。本人も意外だったのか、リアクションが新鮮でした。


Isabelle Huppert-Speech




"Thank you!" "Thank you!" とシンプルな言葉を繰り返し感謝の意を表すイザベルさん。英語が母国語でない彼女が満員の会場でスピーチしてる姿に感動しました。
映画「ELLE」は主演がフランス人、監督はオランダ人のPaul Verhoeven(ポール・バーホーベン)のコンビで、「外国語映画賞」も受賞しました。

それから、もうすでにあちこちで取り上げられていますが、映画界に長年貢献した人物に与えられる「セシル・B・デビル賞」を受賞したメリル・ストリープ。スタンディング・オベーションで迎えられた彼女のスピーチも感動的でした。



「今都会のハリウッドにいる私たちだけど、元はアメリカのあちこちから来ているよそ者。そして、外国生まれ・育ちの人もたくさんいるのがこの映画界。もしよそ者や外国人を追い出すことになったら、この国はアメ・フトとmixed martial arts (総合格闘技)を見るだけの国になってしまいます。でも、それらはArtではありません」。つまり、映画はArt、芸術だということですね。
それから、腕に障害のあるジャーナリスト(ニューヨーク・タイムズ誌の記者)の真似をしたトランプ次期大統領のふるまいに傷ついたこと。そして、わが国の頂点に立つ人物がそういう行いをすれば、ほかの人も平気で他人を傷つける行いをすることへの不安を語りました。続いて、この賞の主催者である「外国人映画記者協会」と自分たち映画人が協力しあい、自分と一緒に「ジャーナリスト保護協会」を支援していくことを呼びかけました。

スピーチの間中、オーディエンスは拍手したり厳しい表情で耳を傾けたり。リベラルなハリウッドのことですから、みんなが彼女のスピーチに賛同しているかと思えば実はそうではなく、Youtubeで繰り返し見ている間に、ムッとした表情で腕組みをしてる女性や最前列のテーブルで拍手していない女性を見つけました。
映画の授賞式のスピーチでありながら終始ポリティカルな内容だったので、後に賞賛だけでなく非難の声もあがっていますが、大統領就任式が1月20日ですから、その前にぜひ話しておきたかったんでしょう。

「第74回ゴールデン・グローブ賞」最後の発表は映画のドラマ部門「作品賞」で、フロリダ州マイアミの貧困地域を舞台に黒人少年の成長を描いた「Moonlight」が受賞し、盛況のうちに幕を閉じました。

Team "Moonlight"。
トロフィーを手にスピーチしているのが監督のBarry Jenkins




January 9, 2017

祝・La La Land(ラ・ラ・ランド)@ゴールデン・グローブ賞

今日ゴールデン・グローブ賞の授賞式があり、「La La Land」がノミネートされていた7部門全部で受賞という快挙を成し遂げました。ミュージカル/コメディ部門での作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚本賞、作曲賞、主題歌賞の7部門です。

W受賞に喜ぶライアン・ゴズリングとエマ・ストーン

エマ・ストーンの受賞のスピーチが良かったです。
「世の中で一番大事な2つのこと、Hope と Creativityについて描いた、ドリーマーのための映画です。クリエイターは目の前でドアをピシャと閉められるような経験を何度もします。また役者はオーディションに行っては落とされ、Call Back (応募者を再び呼ぶこと)がなかったりなど。どんな世界でも言えることですが、あきらめそうになってもそこであきらめず、夢を持って前に進む。そんなあなたと、この賞をシェアします!」とトロフィーを掲げ、笑顔で締めました。



小さい頃からアリゾナ州で演劇に親しみ、15歳で俳優になると決め学校を辞め、母親とロサンゼルスに引越しオーディションを受けまくったエマ・ストーン。最初は全然芽が出ず、それでもあきらめなかったからこそ、今の彼女がある。
おめでとう、エマ・ストーン!  おめでとう、Team "La La Land"!

この映画については、前にも書いています

La La Land 日本語字幕入りトレイラー




今夜はこれくらいにして、「ゴールデングローブ賞」の続きは明日以降に。










January 8, 2017

パームスプリングスへのアクセス、Coachella Valley、ゴルフ環境

昨日、砂漠のパームスプリングスからサンディエゴに戻りました。
海、海! やっぱりこの開放感がたまりません。 




サンディエゴからはお山を越えて~

サンディエゴ~パームスプリングスは車で2時間半。いろいろな行き方がありますが、私たちは15号で北上、Temeculaから79号で東に走り、Anzaを抜け、74号を通りMt. San Jacintoの山を越える道を使います。


Mt. San Jacintoの山越えは日光いろは坂並みの急カーブが続くので、最初は怖かったんですが、通っているうちに慣れてしまいました。片側はずっと谷なので、その眺めも素晴らしいです。見とれている暇はありませんけど、途中にView Point が設けられています。
フリーウェイだけで行くルートもありますが(15号ー215号ー60号ー10号)、もう少しだけ時間がかかります。

そういえば、去年の3月に一度だけ山越えで怖い思いをしました。パームスプリングスを出るときに雨が降り出してきたのですが、そのまま山道へ。途中あられになり、前を走っていたポリス・カーがUターン。あれ、何だろ? そして山の上の方へ行くにつれてやっと理由が分かりました。



この時私は一人で、車はもちろんサンディエゴ仕様の自然をなめきったタイヤしかはいてません。行くも地獄、戻るも地獄だったので、意を決して前進。とにかくブレーキを踏みすぎないこと、わだち(輪立ち)から外れないことだけを心がけて運転に集中。雪のないエリアに入った時はほんと自分の強運に感謝でした。


コーチェラ・バレー

コーチェラ・バレーと呼ばれるデザートエリアはこのように11の市で構成されています。昔から映画スターが訪れていたのはPalm Springs,、ロデオドライブのようにブランド・ショップが並ぶエル・パセロがあるのはPalm Desert、温泉やスパで有名なDesert Hot Springs、テニスのトーナメントBNS Paribas Open が開催されるのはIndian Wells、PGA Golf トーナメントが開催されるのはLa Quinta, アメリカ最大のコンサート Coachella Valley Music and Arts Festival が開催されるのがIndio です。




ゴルフコースがあちこちに!

このCoachella Valley の中に124ものゴルフコースがあるので、道を走っていると右も左もグリーンばかり。



信号待ちで、iPhoneの画面を撮ってみました。こんな具合で、プライベート、パブリック、ホテル内のコースなど様々なコースがあちらこちらにあります。
アメリカでは、郊外やリゾート地のゴルフコース開発は住宅開発と同時に行われることが多いのです。ゴルフコースの周りに家を建て、たいていはセキュリティー万全なゲーテッド・コミュニティーになっています。つまり、そのコミュニティーの住人は、ゴルフコースに住んでいる感覚で、家にはゴルフカート専用ガレージがあって、”家からカートでゴルフコースへ”という日本のゴルファーの皆さんには、なんともうらやましい環境が用意されています。

小さいガレージがゴルフ・カート用


今日も読んでいただきありがとうございました。それではまた明日! 













January 5, 2017

市庁舎もMid-Century Modern @パームスプリングス

今日はパームスプリングス市のMid-Century Modernな建物を見に行って来ました。
まず、Mid-Century Modernのアイコンと言われているビジターズ・センターへ。
建築:1963-65年
設計:アルバート・フレイ(Albert Frey)

建物のサイドから

ビジター・センター内にあった正面からの写真。元はガソリン・スタンドでした

センター内。上:ヒストリカルな「スターの家マップ」やショーのパンフ。
右下:LGBTフレンドリーな街らしいパンフも

ビジターズ・センターからはパームスプリングスの風物の風車が見えました

続いて、パームスプリングス空港そばのシティ・ホール(市庁舎)です。
建築:1952-57年
設計:アルバート・フレイ(Albert Frey)

天に突き抜けそうな椰子の木。これが市庁舎なんて!

ボトム部分

そして、バンク・オブ・アメリカのビルディング。
建築:1959年
設計:ビクター・グルエン・アソシエーツ (Victor Gruen Associates)

丸みのある四角がキュート。壁はこの街の空と同じ色

元はシティ・ナショナル・バンクのために建てられたこのビル、フランスの「ロンシャンの礼拝堂」(Le Corbusier's chapel in Ronchamp) にインスピレーションを受けてデザインされたそうです。下がその礼拝堂です。礼拝堂→銀行というのがユニークですね。

シェル構造を採用したうねった屋根が特徴的。1954年の建設


1950年代に建てられたものが今も現役で使われている環境がいいですね。すぐ箱物を建てたがり古いものをジャンジャン壊す傾向にある我が国も、どうか歴史を顧みて古い建物ももっと大事に残していってほしいものです。

January 3, 2017

レオ様のセカンドハウスに泊まれます @パームスプリングス

昨日パームスプリングスのMid-Century Modernな家とハリウッドスターについてブログを書きましたが、その中の歌手/女優のダイナ・ショアさんが所有していた家は2014年にハリウッドの大スター、レオナルド・デカプリオ氏が購入しました。

2015年2月「レベナント」で初のオスカー像を手にしたレオ様

その家はOld Las Palmas というかつてフランク・シナトラ、マリリン・モンロー、エリザベス・テイラー、ケーリー・グラント、エルビス・プレスリーのセカンドハウスもあったエリアにあります。
レオ様は購入後家具やインテリアを入れ替えて、2015年3月からバケーションレンタルとして貸し出したんです。つまり、一般の人もレオ様のおうちに泊まれるわけです。充分なお金さえあれば・・・。

余談:
映画「レベナント」の撮影が始まったのが2014年10月で、米国内だけでなくカナダやアルゼンチンでもロケがあり、そして、イニャリトゥ監督が自然の光を使うことにこだわったたこともあり、結局2015年の8月まで撮影が長引いてしまったという経緯があります。
なので、レオ様は家は買ったけどステイする暇もないからレントに出したのかな? と勝手に想像(笑)。

Mid-Century Modernなステキなお家はこんな感じで、お金に糸目をつけないとこんなセンスの良いインテリアが揃えられる、という見本のようなお宅です。とにかく、ゴージャス+スペーシーな空間。









建築家Donald Wexlerがダイナ・ショアのためにデザインした家で、1965年の建築。 
6ベッドルーム、7.5バスルーム、コテージ、プール、テニスコート、サウナ、メイド・サービス付き。
邸宅の広さは7,022 sq feet. 、約200坪の大邸宅です(土地は1.34エーカー)。レオ様の購入価格は$5.2 million。大雑把に $1=100円で計算しますと、5.2億円です。

そして、気になる宿泊料金ですが、一泊 $3,750~、ミニマム2泊からです。これにクリーニング費が追加されます。全部で7部屋あるので、7組で2泊する場合は、一人$550くらいです。

宿泊料金はお高いんですが、ブッキング状況を見ると、今月は80%くらい埋まってました。レオ様のファンの方たちでしょうか? 
宿泊希望の方は、不動産管理会社のサイトから申し込めます。ウエブサイトにはもっとたくさんの写真が掲載されてますので、見るだけでも楽しいですよ。

今日も読んでいただいて、ありがとうございました。


January 2, 2017

往年のハリウッドスターとMid-Century Modern、Modernism Week @パームスプリングス

パームスプリングスを走っていると、Frank Sinatra Dr., Bob Hope Dr., Dinah Shore Dr. など往年のハリウッド・スターの名前が目に入ってきます。パーム・スプリングスはハリウッド・スターたちにも愛された街でした。


1920年代、なぜパームスプリングスに映画スターが集まりだしたのか?

当時ハリウッドのスターたちはStudio(映画会社)との契約で、休暇中でも"Two- Hour Rule" というものがありました。これは万一撮り直しや写真撮影が起こった場合のために、いつもStudioから2時間以内(100マイル以内)にいなければいけない、というもの。パームスプリングスのあるリゾートホテルはUniversal Studioから97マイルで、ちょうどこれに当てはまったんですね。
その頃にリゾートホテルやテニスコート、最初のゴルフコースO' Donnell Golf Club (1928年)も作られたので、”遊び”にはことかきませんでした。
それに加え、パームスプリングスの人たちはマナーが良く、映画スターを見ても騒いだり話しかけたりせず、スターたちのプライペートな時間を尊重していたので、有名人もリラックスしてバケーションを過ごせたんです。
古き良き時代ですね。今なら携帯で写真を撮られ、即Twitter で拡散! 

ハリウッド・スターや大富豪によるMid-Century Modern建築ラッシュ

1930年代に入ると、パームスプリングスではMid-Century Modern建築が脚光を浴びだし、1940~70年代にかけて、ハリウッド・スターや東部の大富豪たちが時代の寵児的な建築家を雇い、ここにセカンドハウスを建てました。フランク・シナトラ、ボブ・ホープ、サミー・デイビス・Jr、カーク・ダグラス、ケイリー・グラント、エルビス・プレスリー、ビング・クロスビー、ロナルド・レーガン、マリリン・モンロー、エリザベス・テイラー、ダイナ・ショアなどなど、当時みんなが憧れていたスターたちです。
Mid-Century ModernやDesert Modern と呼ばれるパームスプリングスの家の特長は、平屋で一直線の屋根ライン、ガラスを多用した壁、大きな窓とスカイライト、石貼りの壁、Mt. San Jacintoを望めるアングルなどです。


















モダニズム・ウィーク開催!

毎年2月に開催されるモダニズム・ウィーク、今年は2/16(木)~2/26(日)に開催されます。普段は中に入れないMid-Century Modernな家々を巡るウォーキング・ツアーやバス・ツアー、映画鑑賞、カクテル・パーティなどさまざまな催しが予定されています。くわしくはwebsiteをご覧ください。
www.modernismweek.com