December 26, 2016

「La La Land」は胸キュンのミュージカル映画、Must See!

アメリカでは、12月25日のクリスマス・デイは祝日です。映画館やホテル、24時間営業のコンビニエンス・ストア以外はほとんどのお店、施設が閉まってしまいます。ということで、私たちもその日は映画館へ行くことに決めていて、ずっと見たかった映画「La La Land(邦題:ラ・ラ・ランド)」を観てきました。



この映画については、12月13日のブログでも触れてます。

<ネタバレなし>


タイトルの「La La Land」はロサンゼルス(Los Angeles) やハリウッドのことで、夢を持ってハリウッドにやってくる人や夢見がちな人を皮肉った言葉でもあります。

女優志望のミア(Emma Stone)とジャズ・ピアニストのセバスチャン(Ryan Gosling)が出会ってから6年間のストーリーで、ミュージカル映画です。

冒頭はロサンゼルス名物の大渋滞の場面。車が全然動かないので、しびれを切らしたドライバーたちがフリーウェイで突然踊りだします。"スペクタキュラー  (Spectacular)!" なシーンで幕開けです。 
*このシーンは、フリーウェイ110号と105号の合流地点を一時通行止めにし(!)30人のダンサーと100人のエキストラで撮影したそうです。さすが映画産業の街・ロサンゼルス。



ミアは大学を中退し、女優になるためにハリウッドに上京。片っ端からオーディションを受けまくりますが、厳しい現実が目の前に立ちはだかります。一方セバスチャンは「ジャズ・ピアニストとして生活し、いつかは自分のジャズ・クラブを持つ」という夢がありますが、現実はレストランで「ジングル・ベル」など大衆ソングを弾く生活。そんな二人が出会って・・・。



きゅんとするストーリー、ストーリーの核となる「曲」の使い方、1950年代のミュージカル映画全盛期を再現したヴィヴィッド・カラーの衣装と壮観なダンスシーン、影絵のようなシーンや無重力のダンス・シーンなど多彩な演出、グリフィス・パークをはじめところどころ馴染みあるロサンゼルスの街、驚きの展開のラスト7分。
とにかく、楽しめます。”映画らしい”ストーリーのある映画、大スクリーンで見てほんと良かった映画です。喜怒哀楽が全部詰まった2時間8分に、上映後には観客席から拍手が起こりました。
アカデミー賞の呼び声も高く、作品賞ほか多数のカテゴリーでノミネートされると予想されています。アカデミー賞の授賞式は2月26日(日)です(現地時間)。日本時間では2月27日(月)の午前10時からと夜9時からWOWOW で放送されます。
映画の日本公開は2月24日(金)からです。お見逃しなく!


ロケ風景。南カリフォルニアでの48ヶ所ロケをわずか42日間で敢行
撮影中のDamien Chazelle (ディミアン・チャゼル)監督

本編終了後、スクリーンにスタッフ・クレジットが出た時に、俳優の中に日本人名を見つけました。ミアのルームメイトでダンサーのCaitlin 役、Sonoya Mizunoさん。後で調べてみると、日英のハーフで東京生まれ、イギリス育ちの28歳。イギリスのロイヤル・バレエ・スクール出身のバレエ・ダンサー、モデル、俳優。この役はオーディションを受けて獲得したそうです。
アメリカに住んでいると特に、日本人や日系人の方がハリウッドで活躍している姿を見るのは、とっても嬉しいものです。

鮮やかな4カラーのドレスでクラブに繰り出すダンス・シーン。
黄色のドレスがSonoya Mizunoさん、ブルーがEmma Stone


La La Landの撮影の裏側を追ったビデオ。Sonoyaさんのインタビューもあります(3’ 27" あたりから)。
Behind the Scenes




ロサンゼルスのカフェやレストランに行くと、それはそれは美しいモデルのような容姿のウエイトレス/ウエイターさんをたくさん見かけますが、彼らも俳優を目指している人なんでしょうね。
ハリウッドで成功して、私たちが映画やテレビで目にする俳優さんたちは、極々一部の実力と強運を併せ持つ人たちだけなんだと実感します。そういう現実がよく分かる映画でもありました。