December 30, 2016

コンサイメント・ストア in パームスプリングス


「コンサイメント・ストア(consignment store)」て聞いたことありますか? 聞きなれない言葉ですよね。"consign" は「委託する」という動詞で、コンサイメント・ストアは「委託販売店」です。日本でいう「リサイクル・ショップ」を少しハイエンドにした感じでしょうか。このコンサイメント・ストア、アメリカではかなり需要があります。
システムですが、セラーが売りたいものをお店に持っていくと、お店が取り扱うかどうかを決めます。置いてくれる場合は、お店が価格を設定し、売れた場合は"セールス金額からコミッションと賃料を差し引いた残り"が自分の手元に入ります。コミッションのパーセンテージはコンサイメント・ストアによって変わってきますが、35~55%が相場で、バイヤーとのやりとりは全部お店がやってくれます。
取り扱うアイテムはストアによって異なり、家具、食器、宝石・時計、バッグ、毛皮のコート、絵画、グランド・ピアノなど多種多様。

富裕層の多く住むパームスプリングスでは、彼らが手放したモノがコンサイメント・ストアに行き着くこともあり、すでに製造中止のヴィンテージの家具や食器と思いがけず出会えることがあります。たとえば、Mid-Century Modernのオリジナル家具とか。
実は夫と私はMid-Century Modern 家具の大ファンで、昨日もランプを探し求め、パームスプリングスのコンサイメント・ストア10軒くらいを巡りました。

お店の中はこんな感じです。

Mid-Century Modernデザインのチェアの一例。左上:シェープがかわいいEgg Shell Chair ($485)。翌日再訪したらすでにSold Out。右上:日本にもファンの多いEames Modelのプラスチック・チェア($465) 
左下:Eames Lounge Chair & Ottoman

ディナーウエア。上の2つはNIKKO(1908年創業、本社石川県)のもの。
左下はアメリカのLenox、右下はMeito China(名古屋製陶所)1908年創業、社名は"名刀"から

グランド・ピアノも必ずコンサイメント・ストアにあるアイテム。
広いアメリカのお宅ではインテリアとして置かれていることが多いです。
こういうプライシーなコーナーもあります。ルイ・ヴィトンのスーツケースは$600くらいから

絵画はほとんどがコンテンポラリー。どのお店でもリーズナブルなお値段です

委託品はすべてお店が吟味済み。趣味のいい上質の家具が揃っています

ペアのラビット・チェア。一目ぼれしたペンキはげはげのMusic Stand。
雛人形は$950 でした。かなり由緒あるお品なんでしょうか。


結局探していたランプは昨日は見つからず。でも、今日また別のコンサイメント・ストアを巡り、なんとか見つけました。

コンサイメント・ストアはサンディエゴにもたくさんありますが、Mid-Century Modern な家具はパームスプリングスの方が断然多いんです。その理由・ヒストリーについて話し始めると熱が入ってとっても長くなってしまうので、また日を改めて。